たとえば、パンツを買ったら、
そう、ズボンをカッコ良くいうパンツではなく
アンダウエアのほうだ、
そうその肌着のパンツを買ったら
すぐ洗うか履いてから洗うか
そんな質問を想いもせず何気になげかけると
「洗うのがあたりまえでしょ?」という赤縁眼鏡女が
世界の常識と化して質問をゴミ箱へほおりなげようとうすると、
髭をそりわすれただけの真正無精髭男が
「おれ、洗わず履く」とかのたまい
ゴミ箱が倒れ今までのごみくずがなだれのように転げ出してくる。
ノリがついた硬さやそれまつわるいたみ、
ノリのパリッと感や、新品のスリルなど
屁理屈理屈が飛び出して 、挙句の果てに
肉まんはからし酢醤油じゃなくてソースだとか何もつけないとか、
ノーパンは健康にいいとか
赤のことヴァーガンディとかいうやつは国賊とか、
当人の記憶の中にもないセリフを持ちだし
だけどワインはボルドーが好きとかお前の趣味きいていねぇよとか
言葉づかいから記憶づかいまであれてくる始末
やっぱり赤パンだねと意見の一致で和平交渉はひとまず成立して、
播き散らかしたゴミくずをゴミ箱の中にもどしたり
もどさず誰かに任せたりして
また空気を殴るような紛争に
そのどつかれた沈黙した空気の
自意識へのやさしい暗殺がつづく。
0 件のコメント:
コメントを投稿