2014年7月28日月曜日

トイレの灯りはきれたまま

歯ブラシのささった
ホーローのマグカップでコーヒーを飲むまでは
まだいいとして、タンカレーのずんぐりボトルを
冷凍庫からとりだして唇につくから
ラッパ飲みできないといって
ちびりちびりとそのホーローのマグカップで
飲むような老天使の夜は深まる。

部屋の天井の四つ角に主なき
蜘蛛の巣はすっかりほこりをかぶり
ここがまったく天国なのかと
疑いだけが影を落とし
なにも見ようとしないのは
なにも自分を正当化しあうもの同士の
充血した目の道筋でもなく

その警告のようなメッセージは
そうなるようにほくそ笑んで
愛が無いのが愛のような振りをして
愛を語り誰も愛そうとしない。

それは天井の四つ角から見た
アングルで、
この愛の振動にかたちになっている
我想う事無くなかなか明けない夜にぶらさがり
チェストの引き出しのすみで
太陽を探しでしている

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