2014年7月10日木曜日

くの字に曲がる脚

気がかりなのは

部屋にあの黒光りした柔らかい背をしたやつの

後ろ脚だけ1本、絨毯の繊維の小さな輪っかに

その鉤足がかかっていたりすること。

本体はどこなんだと想ったり、

妻が掃除を毎日鬼の形相でしてるいるのに

なぜこんな見た目綺麗な部屋に?

とむだに?マークを付けて、

その?は冷蔵庫の扉にはりつける

ガス屋やら似非水道屋やらのマグネッのように

部屋の空気になってゆく。


どこから来てどこへ消えたのか?

哲学的な命題よりもリアルにミステリアスで、

どこかでだれかが張り付けてきたのか、

それとも風にのってひらり~と紛れ込んできたのか

リアルな検証をしてみたりして

そのお土産のように置いて行かれた

ご自身の左脚か右脚か、

「よく見ると右後ろ脚か」的な冷静さに

頭が冷めるまでには時計が視界から消えるほどの

時間を要する。


たしか、ジョン・フォークスと言う人が

「ビートルレッグ』という小説を書いたと想ったのだけど

それは友達がかたるビートルレッグという響きのみでしか

僕の記憶にはなく、

そのカブトムシの脚が

土地の震度計のグラフの

隠喩だとかそうでないのかは

本の中味に真実はあり

まだ読んでいないからなんと

もいえないのだが、

そんなぼくのこころの針の振れ具合は

まさにその黒い脚、くろというよりは

シャイニーダークブラウンといった

むだに響きの良い英語が大和魂を

すりガラスの向こうに隠してくれる。


さて、昨晩地震ありました?って

話はじめにしてみようときめて

話し始めは今朝みた、空き地にできる

スーパーのことだったり、

人生には置き忘れた話のネタは尽きづ

宇宙の片隅で出口をみつけられず熱死して

その後の微粒子の振動まで追わない。





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